トップ国際朝鮮半島非核化を押し退けた朝中首脳会談 より精緻な「リスク管理」を

非核化を押し退けた朝中首脳会談 より精緻な「リスク管理」を

8日、平壌で行われた夕食会で歓談する中国の習近平国家主席(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(朝鮮通信・時事)
8日、平壌で行われた夕食会で歓談する中国の習近平国家主席(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(朝鮮通信・時事)

 国際情勢の渦中で、中国の習近平国家主席と北朝鮮の金正恩総書記との7回目の対面による首脳会談が終わった。実質的なレベルで今後の国際情勢はもちろん、朝鮮半島を巡る安全保障環境に相当な影響と波紋が避けられないものとみられる。

 今回の会談で中国は、北朝鮮とロシア(朝露)の協力強化と朝米対話で自国が「パッシング(素通り)」されることを防ぐための「失われた対北影響力の復元」に焦点を合わせた。各自の方式の社会主義発展支持、各自の主権と安保利益の守護と共に、北朝鮮との戦略的協力、コミュニケーション強化も強調した。これは北朝鮮の「南北敵対的2国家論」や「北核」の事実上の容認という懸念を生んでいる。中国が北朝鮮を「中国式秩序再編」のアジア戦略パートナーとして認め、中国のいない「朝米対話」は容易でないという対米メッセージだ。

 一方、北朝鮮は経済支援と外交的支援を通じた核保有国の地位の既定事実化に力を注いだ。経済回復という至急の課題と、米国との長期的な対峙(たいじ)と今後の交渉局面において中国という後ろ盾を得る戦略価値の向上が核心目標だった。ロシアとの密着を警戒する中国の懸念を払拭する次元で、中国との関係発展が「第一の国家戦略事業」であることを強調し、「一つの中国原則」に対する強力な支持も表明した。同時に、中国という強力な経済的スポンサーを再確保する成果も収めたとみられる。

 問題は、今回の朝中会談でも「北核と朝鮮半島」の議論がなかったことだ。これは、少なくとも朝中両者にとって優先問題ではないという傍証である。既に米中首脳会談で朝鮮半島の議題が疎外された中で、中露共同声明では、北朝鮮に対する経済制裁と外交的孤立などに公式的な反対意思を表明した。これは国際社会の対北制裁の無力化はもちろん、朝鮮半島有事に中露が共同の後ろ盾になり得るという危険信号だ。

 こうした戦略的妥協点を求めた両国の協調によって、朝鮮半島の不安の核心である北朝鮮の非核化プロセスがさらに長期化・化石化する可能性が高まった。中国が対北経済協力を拡大し、外交的な支持を強化するほど、国際制裁網の抜け穴は広がり、北朝鮮は「核武力高度化」の資源と時間を確保できるからだ。また、トランプ政権の対北接触交渉空間も狭まる可能性が高まり、北朝鮮によって徹底的に無視される南北対話と外交的な多重圧迫の共存で、韓国の戦略空間も縮小するしかないのが現実になった。

 これは核を持った北朝鮮、これを黙認する中国とロシア、トランプ流の「取引主義的な同盟観」に従って揺れる米国の同盟意思が複合的に結合した朝鮮半島安保の「高次方程式」時代が到来したことを意味する。

 安保態勢は自ら確立するものだ。昨今の巨大な外交的嵐を克服するためには、米中間の戦略的な隙間を利用した「戦略的自律性」確保と朝鮮半島情勢の不安が中国の国益とも相反するという持続的な対中説得、これらを活用した対北連携など、複合的な「リスク管理」がより精緻になる必要がある。

(康埈榮(カンジュニョン)韓国外大学教授、6月13日付)

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »