トップ国際朝鮮半島「ヘル朝鮮」の青年に希望を与えよう 人を生かすシステムづくりを

「ヘル朝鮮」の青年に希望を与えよう 人を生かすシステムづくりを

【ポイント解説】「1番主義」の結末

 李在明大統領は5日の閣議で自殺件数の多いことについて、「韓国の現在の地位から見て、自殺者がこれほど多いことはあり得ない」と関係閣僚を叱責し、対策を促した。「地位」と「自殺件数」を結び付ける思考回路は理解しにくいが、国の対策が不十分だということだろう。

 しかし根本的な部分に目を向けず、対策だけ立てても成果が得られないのは誰でも分かること。社会構造や認識から変えていかなければ、極端な選択に走る若者を減らすことはできない。

 韓国社会の特徴は誰もが「1番を目指す」ことだ。それ以外を価値視しない傾向が強い。2014年のソチ冬季五輪女子フィギュアスケートで、ライバルと言われてきた日本の浅田真央と韓国のキム・ヨナの演技に注目が集まった。浅田選手はショートプログラムでミスが重なり16位と出遅れたが、フリーで自己ベストを出し6位入賞となった。一方、キム選手は前回2010年バンクーバー大会と同じ金メダルが期待されたが銀に終わった。

 浅田選手がメダルに届かなかったことは残念だったが、ショートでの失敗で諦めず、フリーで自己ベストを出した演技に観衆は惜しみない拍手を送った。彼女が投げ出さずに全力で力を出し切ったことに日本国民は称賛を送ったのだ。キム選手は銀にもかかわらず、韓国では失望のため息が漏れ、批判さえ出た。

 「銀で批判される社会」と「6位でも慰められ称賛される社会」。この違いに気付かなければ、表面的に対策を立て制度を変えたところで、小手先に終わるだろう。常に1番を目指す韓国。大学ならソウル大、就職するならサムスン、という超エリート主義は、それから脱落した全員を「敗北者」にする。「中流でいい」と満足する価値観が根付く可能性があるのか、ないのか。

 (岩崎 哲)

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