【ポイント解説】野党たしなめる保守
韓国保守政党の凋落(ちょうらく)が止まらない。保守野党「国民の力」の代表である張東赫氏一行は結局、米ワシントンで要人に一人も会えていないようだ。いくら保守政党とはいえ、この米政府のつれない扱いを見れば、国民の力への評価が分かる。
何の成果もないまま帰国もできず、日程を延期して、手土産を用意しようとするものの、支持者や国民を納得させられるほどのものは得られていない。それどころか、いくら批判が野党の役割とはいえ、米国に行ってまで左派与党に支えられた政府の批判を繰り広げるべきではない。「身内の恥をさらす」ことに頓着しないのだろうか。
韓国・朝鮮は歴史的に内部の争いを外に持ち出す“癖”がある。王朝内で「党争」という官僚間の派閥争いが熾烈(しれつ)に繰り返されてきた。その結果、国際情勢を見誤り、国を危機に陥れることがしばしばだった。周辺の強大国からは内部分裂に付け込まれ、結果的に自国を不利にさせることを繰り返してきた。
セゲイルボ紙が国民の力に苦言を呈するのは、保守政党の再起を願ってのことだ。6月に地方選を控えている中で、野党代表がいるべき場所はワシントンではなく、公認問題に取り組む場であると指摘している。このままでは地方選も与党の圧勝に終わるとの危機感が溢(あふ)れている。
李在明大統領の「実用外交」は、かつて「強硬保守」だと露骨に警戒感を向けていた相手、高市早苗首相とも良好な関係を築くだけの力がある。出る幕のなくなった保守政党国民の力の再起はあるのか。(岩崎 哲)





