【ポイント解説】右顧左眄する韓国政府
高市早苗首相は日米首脳会談で果敢にトランプ米大統領に切り込み、憲法上の制約を説明した上で、別の方法による協力の意思を伝えた。これを「NATO(北大西洋条約機構)とは違う」とトランプ氏は高く評価した。
「協力するのかしないのか」旗幟(きし)を鮮明にした高市氏に比べて、韓国の李在明大統領の態度は曖昧に映る。日本の対米投融資分野が非常に野心的で計算されたものなのに対して、韓国はまだリストすらまとまっていない様子だ。何をぐずぐずしているのか、という焦燥感が記事からも伝わってくる。
この腰の定まらなさは別のことでも表れている。韓国がそれまで手書きだった入国申告書を電子化した際に、リストの台湾の項目を「中国(台湾)」と表記。これに台湾が強く抗議し訂正を要求する騒ぎとなっている。中国の一部としての台湾という趣旨が反映した表記だからだ。台湾は対抗措置として「外国人居留証」の韓国の名称を3月から「南韓」に変更したという。
韓国が電子化したのは約1年前だが、台湾の抗議にもかかわらず、韓国はこの問題を放置してきた。韓国外交部の見解は「わが国の基本的な立場に基づいて」いるというもので、「一つの中国」原則を言っているのだろう。李政権が北京の方を向いていることを示している。
米国の要求に対して迅速に意思表明ができないのも、同じようにホルムズ海峡への軍艦派遣を求められた中国の顔色を見ているからだ。中国が応じてもいないのに、韓国が先走って協力を言い出すわけにいかない、という心理だ。そうして右顧左眄(うこさべん)している間に日米関係はますます強固になっていく。韓国政府は「実利外交」の意味から確かめてみるべきだろう。
(岩崎 哲)







