
2月8日の日本衆議院総選挙で高市早苗首相が率いる自民党が465議席のうち316議席を獲得して前例のない勝利を収めた。これにより高市首相は、2028年の参議院選挙が若干の変数になるだろうが、次の衆院選までは安定した政治的基盤で日本の政治・外交を率いていくものと見込まれる。
この期間は李在明大統領の在任期間と重なるため、今後4年間は韓日関係において李在明・高市時代と言える。すでに両国首脳は会談などを通じて厚い信頼関係を築いている。それなら韓国としてはせっかく築かれた韓日協力関係を基盤として、増大する国際情勢の不確実性に対応し、どのように共同利益を発展させるかを考える必要がある。
韓国内の一部マスコミは、高市首相が衆院選の公約の一つとして改憲を提示したことを挙げて、日本が「戦争できる国家」になるとしている。高市首相が安倍晋三元首相など既存の自民党保守政治家と同様に改憲推進派であることは明らかだ。
ただ、改憲の動きは1954年に創設され、現実的な軍隊としての役割を果たしてきた「自衛隊」の存立根拠を憲法上に設けようとすることに他ならないと考える。むしろ現行憲法が制定される時、軍国主義回帰を防止するために含まれた他の諸規定、例えば、国際紛争解決の手段としての武力行使を永久に放棄するという9条1項や、文民統制を規定した66条などが維持されることにも注目する必要がある。従って、自衛隊の存在を憲法に反映する改憲を推進しても、日本が「戦争できる国家」あるいは「軍事大国」に変化すると断定するのは、性急な判断だと言わざるを得ない。
高市首相が、これまで推進されてきた「普通の国」志向の安保政策をより強化して安保関連3文書を改正し、国家情報局を新設して情報収集および分析体系を強化し、防衛産業を活性化する政策を推進していることは明らかである。対外的には同盟国である米国との安保協力関係を強化し、豪、比、英、仏各国などとの協力関係も拡大している。
このような高市内閣の政策の方向は、朝鮮半島および国際秩序の不確実性と対決しなければならない韓国の安保政策上、むしろ活用すべき点がある。日本の安保態勢の強化は米日同盟強化につながり、これは北朝鮮の核能力を含む軍事脅威に対応しなければならない韓米同盟の対北朝鮮抑止態勢の強化にも役立つからだ。
韓日安保協力は、グローバルレベルで米国との戦略的競争を追求する中国の攻勢的な対外政策の緩和にも貢献し得る。すでに制度化されている韓・中・日協力メカニズムを通じて、韓日両国が中国との協議を進展させることができれば、共同の海上輸送路でもある南シナ海や台湾海峡方面で増大する中国発の緊張要因を減らすこともできるだろう。
韓日協力は米トランプ政権の関税圧迫や同盟政策の不確実性に対応する側面でも必要だ。韓日両国がより緊密な政治・経済的合意を深めれば、それぞれの対米投資を契機として韓米日3カ国の共同利益を発展させる道も開かれるだろう。
韓国としては、高市首相が主導する日本の政策変化を、外交安保政策上のより大きな目標実現のために活用すべきだ。日本としても韓国との協力増大が、自身の国家利益に有用な点が少なくないことを認識しなければならないだろう。
(朴栄濬(パクヨンジュン)国防大国家安保問題研究所長、2月23日付)






