
高市早苗首相が「政権選択選挙」の意味を強く付与した衆議院議員総選挙が8日行われ、投票終了後に公開された出口調査で、自民党は単独過半数はもちろん与党が改憲発議ラインを超え得るとの予測が出た。その通り確定すれば、高市首相は今後、国政運営に「翼」を得ることになる。法案と予算案の処理で、もはや野党の顔色を窺(うかが)う必要がないためだ。
自民党の今回の勝利は、高市内閣の60~70%という高い支持率を除いては説明し難い。「高市総裁メッセージ」動画は、自民党のユーチューブにアップされてから9日間で再生回数1億回を突破した。日本の人気歌手YOASOBIのヒット曲「アイドル」のミュージックビデオが35日間で1億回を達成したことと比べると、途方もない人気だ。
高市首相は各地の候補者の支援遊説要請が殺到する中、北海道から九州南部の鹿児島まで約1万2480㌔㍍を移動し、「日本列島を、強く豊かに。」というスローガンを叫んだ。選挙戦最終日、東京世田谷区の遊説現場で出会った20代の大学生は「これまで自民党政権が左に傾いたが、高市首相は安倍晋三元首相の遺志をよく受け継いでいる」とし、「日本を強くするとはっきり叫ぶ彼女の姿を見ながら、若者層の政治意識と関心も高まったようだ」と語った。
候補者公認の過程で党内の「高市色」も濃くなった。政治資金「不記載」議員が大挙公認される一方で、石破茂元首相に近い人物は比例代表の下位に回された。高市首相が「自衛隊の憲法明記」など改憲の必要性を強調する中で、ある全国紙のアンケートで自民党候補者の98%が改憲に賛成した。今回の選挙の勝利が高市「親政体制」の構築と長期政権のシグナルとして評価されるのはこのためだ。
彼女が国民の信任を問うとした「政策の大転換」には、積極財政の他に防衛力の根本的強化のためのさまざまな政策が含まれる。これに従って安保関連3文書の前倒し改定、防衛装備輸出規制の緩和、原子力潜水艦保有、国家情報局創設、スパイ防止法制定、外国人規制強化など保守的な政策の強力な推進が予想される。
平和憲法の改正を通じた「戦争可能な国家」を推進する可能性もある。ただ、憲法を改正するには、依然として与党が少数の参議院でも3分の2以上の賛成を得なければならず、国民投票も経なければならない。
高市首相が今後、強硬右派の本性をあらわにし、韓日関係が再び荒波にもまれるのではないかという懸念も提起される。しかし、学界や外交界では政権運営に余裕ができただけに、彼女がむしろ余裕を持って韓国に対処するだろうとの反論が出ている。「台湾有事時武力介入」示唆発言で中国との関係が悪化しており、韓国は「友軍」として残しておくだろうとの観測も強い。
最初の試金石は22日、島根県開催の「竹島の日」行事になると思われる。自民党総裁選で公言したように、政府の出席者を閣僚級に格上げすれば、両国関係は急速に冷却するほかない。領土問題に触れることは、「国民主権政府」を標榜(ひょうぼう)する李在明大統領が容認し難いことだ。
(柳泰栄(ユテヨン)東京特派員、2月9日付)






