トップ国際朝鮮半島中日関係膠着と韓国外交の課題 日本が「普通の国」本格追求

中日関係膠着と韓国外交の課題 日本が「普通の国」本格追求

アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、記念撮影に臨む高市早苗首相(右から3人目)ら各国首脳=11月1日午後、韓国・慶州(時事)
アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、記念撮影に臨む高市早苗首相(右から3人目)ら各国首脳=11月1日午後、韓国・慶州(時事)

 故ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官が2011年、中国に関する分厚い著書を出した。その中で米国を含む西欧諸国はチェス外交を展開するのに対して、中国は囲碁外交を駆使すると比較した。欧米は目標達成のためストレートに外交手段を行使するのに対して、中国は周辺の地歩を固めながら自国の利益に有利な条件を造成することに主眼を置くというものだ。

 このような観察は中国が「韜光養晦(とうこうようかい)」基調の政策を取っていた当時としては適切だっただろうが、経済力や軍事力が世界2位レベルに達し、世界最強大国の米国と戦略的な競争を繰り広げる現在、中国は、米国には「新型大国関係」という囲碁外交を駆使するが、国力が相対的に弱い周辺諸国には「戦狼外交」という攻勢的手段もいとわないチェス外交を並行させている。

 日本は中国より総合国力レベルが高かった2010年代を迎えるまで、安保政策面では日米同盟の下で中国を牽制(けんせい)し、外交や経済面では協力的な基調を維持するツートラック外交を展開した。ところが、政治家の世代交代が進み、「普通の国」になる戦略が本格的に追求するようになって、中国に対してツートラック基調から外れた対応が現れている。安倍晋三首相や石破茂首相にも見られたが、今年11月7日、高市早苗首相が国会答弁で「台湾有事時、集団的自衛権により自衛隊の防衛出動が可能だ」としたことは、こうした日本政界の対中政策論を継承する発言と思われる。

 ところが、これに対し駐大阪中国総領事が異例にも「首を斬ってやる」と極端な反応を見せ、中国外交部(外務省)は駐中国日本大使を招致して「誰であれ中国の統一大業に干渉すれば、必ず正面から叩(たた)き潰(つぶ)す」という強硬な発言をするに至った。中国人観光客の日本訪問が大幅に減少し始め、日本人歌手の中国公演が突然中断されるなど、両国関係が急激に冷却している。

 隣国である日本と中国の相互関係が悪化し、台湾海峡を巡る両国間の緊張が高調しているのは、韓国の国益のためにも決して望ましい状況ではない。その余波を受けて日本で開催予定だった韓中日3国首脳会議が取り消されたことは、韓国外交としても損失と言わざるを得ない。

 韓国としては、前回の韓米首脳会談で合意したように台湾海峡の平和と安全の維持が韓半島の安保にも重要だということ、そして非平和的な方式による現状変更が追求されてはならないことを一貫して明確にする必要がある。

 来年1月に予定される李在明大統領の訪日と訪中を通じて、早急に韓中日首脳会議が開催され、域内協力のモメンタムが維持されなければならないことを力説する必要もある。中日関係が膠着(こうちゃく)していく局面で域内協力を促進し、周辺情勢を安定させるために外交力を発揮すべきだ。

(朴榮濬(パクヨンジュン)国防大国家安保問題研究所長、12月8日付)

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