トップ国際朝鮮半島RM氏が語った「Kカルチャーの力」 多様な文化 融合の美学

RM氏が語った「Kカルチャーの力」 多様な文化 融合の美学

10日、韓国江原道春川市で、兵役を終えてファンの前に姿を見せた「BTS」メンバーのRMさん(左)とVさん(EPA時事) 【編注】江原道(カンウォンド)、春川(チュンチョン)、RM(アールエム)、V(ヴィ)
10日、韓国江原道春川市で、兵役を終えてファンの前に姿を見せた「BTS」メンバーのRMさん(左)とVさん(EPA時事) 【編注】江原道(カンウォンド)、春川(チュンチョン)、RM(アールエム)、V(ヴィ)

 防弾少年団(BTS)のリーダー、RM(金南俊〈キムナムジュン〉)氏がアジア太平洋経済協力会議(APEC)で行った演説は、K-POPの成功を国家の成就だけに還元しようとする視線を超えて、文化が持つ包容性と多様性の力を強調した点で意義深い。

 しかし、相変わらず国内の一部の議論は、韓流を国威宣揚の道具として、文化の世界化を愛国的な成功物語としてだけ理解する傾向を見せている。こうした観点は文化の本質をむしろ縮小する危険を内包している。

 愛国主義的な韓流議論は、文化の流れを競争と優越性の言語で包装する。「韓国のものが世界を制覇した」というストーリーは自負心を高揚させるが、同時に文化の交流を一方的な輸出に還元し、他文化を排斥する情緒を育てる。

 しかし、RM氏が強調したように、K-POPの力は韓国固有のものだけではなく、「ビビンバのように多様な文化要素が混ざり、新しい調和を生み出す融合の美学」にある。文化は決して固定されたアイデンティティーを強化する場ではなく、互いに違うものが出合って新しい可能性を創造する開かれた場だ。

 RM氏は演説で、非英語圏音楽としてのK-POPが経験してきた障壁を率直に回想した。彼は、K-POPが世界に通用することができた理由を国家的な戦略でなく、「アーミー」と呼ばれる熱烈なファンの自発的連帯、国境なき包容性に見いだす。これは国家や産業が創り出した効率の結果ではなく、多様なアイデンティティーが共存し、創り出した文化的な生態系の成就だ。愛国主義的な叙事がしばしば排除する「他者」の場を、K-POPはむしろその中心に置いた。

 今日、Kカルチャーの真の意味は、国境を超えて多様性を実践するところにある。RM氏の言葉のように、文化は「滞りなく流れてどこかに伝わり、調和して新しい価値を創出する」生命体だ。文化の生命力は競争からくるものでなく、違いを認め、それを創造的に融合するところから始まる。従って、韓流を単なる韓国の経済的なブランドや外交資産としてだけ理解する視点は、文化のこうした創造的本質を損なうことになる。

 K-POPの世界的な成功は、単一の韓国性の勝利でなく、多様性に向かう開放の結果だ。今、われわれが自負心を持つべきなのは国家の力ではなく、互いに異なる文化と言語が出合って創り出した共存の美学だ。文化の真の力は国旗を振るところにあるのではない。それは言語と境界を超えて、互いを理解させる異なる言語、まさに多様性そのものだ。Kカルチャーの次の段階はこの多様性を守り、拡張するところにある。それこそが、世界が共鳴した「BTSの言語」であり、韓国文化がこれからも愛されていく理由だ。

(李志暎(イジヨン)韓国外大教授、11月7日付)

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