トップ国際朝鮮半島慶州で踏み出した韓中修復の一歩 経済で信頼・協力を回復

慶州で踏み出した韓中修復の一歩 経済で信頼・協力を回復

1日、韓国・慶州で、会談に先立ち握手を交わす中国の習近平国家主席(左)と韓国の李在明大統領(AFP時事)
1日、韓国・慶州で、会談に先立ち握手を交わす中国の習近平国家主席(左)と韓国の李在明大統領(AFP時事)

 今月1日に慶州で開かれた韓中首脳会談はさまざまな意味で象徴的な場面だった。THAAD(高高度防衛ミサイル)配備後、新型コロナウイルスと米中対立などで、事実上、閉ざされていた首脳外交チャンネルが再開される瞬間でもあった。両首脳が同じ青色のネクタイを締め、互いの古典を引用しながら晩餐(ばんさん)を共にした場面は、修復の意志を示す外交的演出だった。

 韓中両国は通貨スワップの再稼働、サービス貿易交流協力、革新的なスタートアップパートナーシップ、オンライン詐欺犯罪への共同対応など、実質的な経済協力を中心にした了解覚書を交わした。これは韓中関係を「経済から再び立て直そう」という実用的アプローチと見える。

 李在明大統領は会談後の記者会見で、韓中関係について「外形的には特に問題なく見えるが、完全に関係が修復したとは言い難い」とし、「実質的な協力の強化が必ず必要であり、最も重要な分野は経済になる」と明らかにした。そして、「韓半島の平和と安定を定着させるのにも、中国の役割は非常に重要だ」とし、「韓半島が安定してこそ、北東アジアも安定し、それが中国の利益にも合致するだろう」と述べた。

 これは北朝鮮の核問題などに対する中国の役割を期待しながらも、当面は経済問題などで信頼と交流の回復に集中するという意図だと読める。習近平国家主席も「中国と韓国は切っても切れない協力パートナー」と、常套(じょうとう)句だが友好のメッセージを送った。

 李在明政権の対中外交路線は「民生と実用」と要約される。米国との安保同盟は強化するが、経済領域では相互利益を中心に中国と協力の場は維持するという構想だ。

 米中間の“関税休戦”がいつでも全面戦に激化する火種が残る状況で、韓国が選んだのは実利を優先する現実主義外交だ。中国もまた、韓国の原子力潜水艦推進など不都合な問題があるにもかかわらず、友好的態度を維持した。両国とも関係を再び管理可能な線に戻そうという計算が働いているわけだ。

 もちろん課題は残っている。米中技術戦争の余波は相変わらずであり、半導体、人工知能(AI)など核心産業における韓国と中国との競争も避けられない。加えて台湾海峡の緊張、北朝鮮の挑発、中国内部の成長鈍化などもすべて韓中関係の変数になり得る。首脳会談が1度開かれたからといって、時計を過去の良き時代に戻すことはできない。国内で深まる嫌中感情を見てもそうだ。

 とはいえ、対立を放置せず、相違を調整する通路を再開したことで、今回の会談は出発点の価値がある。「経済」が外交的修辞に取って代わり、「民生」が政治の言語を補完しながら、関係は徐々に改善されていくのではないか。最初の一口で満腹になることはないが、最初の一口を食べたという事実が重要だ。

(イ・ウジュン北京特派員、11月3日付)

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