
李在明大統領が16、17日(以下、現地時間)カナダで開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)で外交舞台に正式デビューした。李大統領は初日の16日午後、カナダの現地に到着し、G7サミット日程に突入した。イスラエルとイランの軍事衝突が激化する渦中に開かれる今回のG7サミットで、李大統領が実用外交を通じて国益を増大させるきっかけとなることを期待する。
G7サミットは世界経済と民主主義を先導する七つの会員国と招待国が経済・安保・気候・技術などの問題と関連して国際社会の行路を巡って議論する重大な外交行事だ。特に12.3非常戒厳事態から6カ月たち、新政府発足直後に開催される今回のG7サミットへの李大統領の出席は、一層意味が大きい。これまで中断された首脳外交の再開と国の品格下落の危機に追い込まれた民主主義大韓民国の健在を知らせる最初の外交舞台だ。李大統領は17日、エネルギー供給網の多角化、人工知能(AI)エネルギー連携などをテーマに発言する予定で、未来を準備するビジョンを積極的に知らせてもらいたい。
李大統領は今回の会議で先進友好国との関係増進はもちろん、安保、通商など韓国が直面する懸案解決のための橋頭堡(きょうとうほ)を確保しなければならない重大な責務を負っている。それだからこそ、外交当局の間で調整中のトランプ米大統領、石破茂日本首相などとの首脳会談が実現するかどうか注目されるのだ。多国間会議の特性上、二国間会談が実現してもあいさつ程度にとどまる可能性はあるが、大統領室の説明の通り、考えられるあらゆる議題が出てくる可能性を念頭に、徹底した準備をしなければならない。
トランプ大統領との会談が行われる場合、韓米同盟強化のための両首脳の信頼構築と共に、期限が1カ月も残っていない通商交渉問題の妥結のための礎石を置くことも可能だ。トランプ大統領が在韓米軍や防衛費問題を議論してくる可能性がある以上、韓米同盟における韓国の役割を浮き彫りにできる準備を徹底しなければならない。国交正常化60周年が迫る状況で、石破首相との初めての対面会談が実現するかも注目される。両首脳の会合は韓日協力が逆らうことのできない大勢であることを示すと同時に、李在明政権の対日基調を推し量ることができるという点で重要だ。現在、話が出ているウクライナのゼレンスキー大統領との会談が開かれる場合には、侵略戦争に反対する国際的な価値とロシアとの長期的な協力関係を調和させる真剣な悩みも見せてもらいたい。(6月17日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。