
トランプ2期政権発足後、同盟・友好国が共通して憂慮する点がある。いわゆる「トランプ安保リスク」だ。米国防総省が発行した国防戦略指針によると、米国は中国の台湾侵攻阻止と本土防衛に集中し、同盟諸国は自国防衛費を大幅増額するよう求めている。
韓国を相手に関税と防衛費を別々に扱って早く成果を出そうとするトランプ大統領だが、韓国と共に日本もまた、主要交渉対象であり、「各個撃破式」で圧迫を受ける状況だ。韓国と日本は共通して自国駐留の米軍を安保の核心資産として重視しており、2025年の防衛費負担額の規模は在韓米軍2万8500人の韓国は11億4000万㌦、在日米軍5万4000人の日本は21億㌦に達する。
ならばどのように対応すべきか。防衛費交渉はバイデン政権と妥結したので、これを遵守(じゅんしゅ)すべきだという基本的な立場を堅持する必要がある。24年10月、韓米両国は26~30年の在韓米軍の駐留費負担交渉を妥結し、金額で合意した。もしトランプ大統領がこれを認めず、避けられない水準の再協議圧力を加えるなら、次のような交渉戦略で対応しなければならない。
まず現政権がなすべきことは第一に、6月に誕生する次期政権で発足と同時に防衛費交渉ができるように日程を管理し、防衛費問題を関税交渉に有利なテコとして活用しなければならない。追加で引き上げられる防衛費は別勘定にまとめ、韓国に再投資の形で使うように明文化する必要もある。
今後、協力が可能な米軍の新規艦艇建造と維持・保守・整備(MRO)費用、防衛産業分野の共同研究開発(R&D)費用もまた負担金として算定すべきだ。韓米合同軍事演習時にかかる韓国内での現物購入代金・サービス費用、戦略資産展開費用の一定部分もまた在韓米軍の運用費に含められるはずだ。
第二に、日本政府と防衛費協議案を調整するなど共同歩調を取って対米交渉力を高めなければならない。日本も協調を拒む理由がないだろう。「インド太平洋戦略」の核心パートナーである韓日両国に無理な関税爆弾を投下し、防衛費負担額を途方もなく増やすのは容認し難い行為だ。だから韓日両国が同じ声を出して対応することが望ましい。
6月3日の次期政権発足後、早期に韓日両国が首脳会談を開催し、米国に向けた「テコ」を強化する方策を一緒に模索できるように現政権が日程調整に乗り出すべきだ。
第三に、中・長期的に防衛費会計を日本と同じように現物・サービス中心に交渉できるようにアプローチすべきだ。負担額を現金でなく現物中心にもっていけば、これをK防衛産業の活性化と連係させる「創意的な」案を構想する必要がある。この際、防衛費負担額が大幅に増えるだけに、負担額使用の透明性次元で韓国政府が執行主体としての地位を確保すべきだ。
(高盛允(コソンユン)韓国軍事科学フォーラム代表、5月15日付)






