【ポイント解説】一人乗り遅れる可能性
米国の要求を「北朝鮮には一人で対処しろ」と韓国の専門家は聞き取ったようだ。もちろん、そんなことはないのだが。米国の照準は「主敵」中国に合わされており、さらに拡大してインド太平洋で「反覇権連合」を形成し、日本からも「一つの戦域」(中谷元防衛相)という構想が示され、東アジアの焦点は中国に集約している。それがこの地域での共通した深刻な課題だからだ。
ところが、韓国にしてみれば、直面する北朝鮮の脅威に米韓同盟で対応するものの、これらの構想では中将が指揮を執る在韓米軍はその下に置かれて、台湾有事の際には「快く」軍を回さなければならず、そのため、韓国は自身の軍事力を高めて北に対処する必要に迫られることになる。
米としては当然の対応で、トランプ政府の安保参謀らは「朝鮮半島危機は北朝鮮を防ぐだけでいいが、台湾危機は米中戦争すなわち世界大戦を意味する」からだ。
しかし、韓国で次に誕生する大統領は台湾問題に一切関心がなく、中国に対する危機感がほとんどない共に民主党の李在明候補になる可能性が高い。日米インド太平洋諸国が一致して対中シフトを敷き始めている時に、足並みを乱すことになりはしないか、左派政権が誕生するごとに起きる問題で、韓国の安保専門家はむしろ、それを心配した方がいい。(岩崎 哲)






