
北朝鮮による日本人と韓国人の拉致被害問題の解決に向け、東京の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部を訪れ、被害者情報を盛り込んだビラを総連側に手渡す予定だった拉致被害者家族でつくる「拉北者家族会」の崔成龍代表は29日、本紙との電話でビラ手渡しが日本当局の制止により中止に追い込まれたと明らかにした。
28日夜、一行は韓国から成田国際空港に到着したが、一緒に行事に参加する予定だった「自由北韓運動連合」の朴相学代表は警察当局の取り調べを受けた後に同日夜の便で韓国に強制的に送還され、崔氏と家族会の理事らは総連側がビラを受け取らない場合に飛ばす予定だったドローンを使用しない誓約書を強要されたという。
崔氏は本紙に「拉致問題を最優先課題にしていると言ってきたはずの日本政府からこのように阻止されるのは心外だ。石破政権は対話を進めたいために北朝鮮側を刺激したくないのだろうか」と述べた。