【ポイント解説】“口撃”でなく行動に出た正恩氏
韓国や同盟国は北朝鮮の脅しをどれだけ真剣に受け止めたのだろうか。昨年末と年初の金正恩総書記による「二つの国家」「主敵」発言は国内引き締めのための悪あがきだと軽く見ていた。
ところが、どうやら本気のようだと韓国も世界も思い始めている。「“口撃”は朝鮮の伝統的武器」というが金正恩氏は違った。口だけに留(とど)まらず、実際に南北連結道を破壊したり、憲法まで改正して、本気度を見せつけている。
これで韓国の尻に火が付くかと思えば、そうでもなさそうなのだ。歴史的に外敵が迫る時、この半島の政権はしばしば内部対立を激化させ、脅威への対応を怠って、被支配や亡国の憂き目を見てきた。
今回も政府は危機感を強めているものの、野党は脇目も振らずに政府追及に没頭している。野党代表が訴追され、その判決が間近に迫っているため、「防弾」の意味の政府攻撃を行っているのだ。
ここに北朝鮮が付け入る隙がある。もともと北に融和的な左派野党は、北朝鮮の挑発を過小評価したり、なかったことにし、逆に政府与党の落ち度を突いて、結果的に北の肩を持つ格好になってきた。
国民はいいかげん悟ればいいのにと思うが、一定数の支持があれば、同数の不支持があるように、考えを変えない勢力がいるものだ。わが国の「平和憲法をかざせば敵軍が去っていく」という“お花畑”が韓国にもいる。しかし、韓国のは花を装っているが中身は堅固な思想で武装した勢力であることを見抜くべきだ。
国民の最大福祉である安全保障だけは国民一致して臨める体制というのは難しいのか。(岩崎 哲)






