トップ国際朝鮮半島【韓国紙】度を越した金泰孝氏への“親日”攻撃

【韓国紙】度を越した金泰孝氏への“親日”攻撃

【ポイント解説】親日論争で疲弊するのは国会?

尹錫悦政権が野党から「親日」攻撃を受けている。独立記念館館長人事で“ニューライト”系の人物が選ばれたとか、大統領の懐刀が「重要なのは日本の心」と発言したのはけしからんとか、果ては佐渡金山のユネスコ文化遺産登録で「朝鮮人の強制労働」が明記されなかったのに抗議しなかったとか、やることなすことが「親日」として批判されている。

韓国ではいまだに「親日」のレッテルを貼られることは「売国奴」と罵(ののし)られたに等しい。文在寅政権が繰り広げた反日キャンペーンでその公式はより一層強調された。大袈裟(げさ)に言えば、庶民はアサヒビールが飲めなくなり、レクサスに乗るのが憚(はばか)られ、居酒屋に通うのも控える空気が充満した。

だが尹政権が対日関係改善に舵(かじ)を切ると、堰(せき)を切ったように日本旅行に殺到し、日本車が悪戯(いたずら)されることはなく、ソウル市内の居酒屋は若者であふれ返った。最近では歌謡番組を通じて日本人歌手(と日本語の歌)が大人気を博している。

しかし、この状況を巻き返そうとして野党が親日批判を繰り広げている、というわけではない。国会で多数を持つ野党ながら、尻に火が付いている状態なのだ。代表の李在明氏は北朝鮮送金疑惑など複数の裁判を抱えているのに加え、文在寅前大統領までも家族が関係する贈収賄事件で「被疑者」に挙げられた。

野党はこれを「政治報復だ」「検察政治だ」と批判し、それに「親日」問題を重ねて尹政権を牽制(けんせい)しようとしている、というのが実態である。「日本」は材料にされているにすぎず、与野党の政治攻防をよそに、地震が起きようが台風が来ようが、若者を中心に訪日の足は止まらない。「日本が好きでいいじゃないか」という若年層の意見が国政に反映されるには、しばらくの時間が必要か。(岩崎 哲)

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