【韓国紙】“ゴミ風船”のやりとりで深まる「嫌北」

ソウル市内で8日~9日に発見された北朝鮮の「汚物風船」(韓国軍提供・時事j)
ソウル市内で8日~9日に発見された北朝鮮の「汚物風船」(韓国軍提供・時事j)

関心冷める南北統一研究

「北朝鮮のニュースは見たくありません」

今年4月、統一部(省に相当)に出入りする他社の後輩記者が一生懸命に書いた北朝鮮関連記事へのコメントだった。韓半島問題が前進と後退を繰り返すせいで国民も疲れ果て、北朝鮮問題自体に嫌気が差す“厭北現象”は昨日今日の話ではない。現政権になってからはさらに深刻になり、このような記事への反応から、それがそっくり感じられた。

記者だけでなく専門家たちも悩みに陥っている。(韓国側の)民族共同体統一方案をどのようにアップグレードすればいいのかを議論する討論会に出た専門家の1人はこういう話をした。

「最近、研究者の中でこれを研究する人もいない。民族共同体統一方案に手を付けるなという修正反対意見が圧倒的だが、悪い情報を流してでも関心を引く方がむしろいい」。民族共同体統一方案30周年という記念碑的な年に、統一方案に対する国民の関心はこの上なく冷めているので、出てきた自嘲まじりの嘆きだ。

対北朝鮮ビラが結局“汚物(ゴミ)風船”となって戻ってきた。憲法裁判所で(対北風船禁止は)違憲だと決定されたのが昨年9月なので、実に8カ月の時間があったが、ビラ問題をどうするのか、責任を持つ政府と国会いずれでも、これといった対策議論がなされなかった。

5月末、初めて“汚物風船”が飛んできた日、風船に糞(ふん)便があるかないかについてメディアは取材競争になり、当局は糞便があるのかないのか、さもなければ一つでもあるのか、確認しなければならない立場になった。

北朝鮮が飛ばしたという3500個の風船のうち、どれかに糞便があるのか、その糞便が家畜のものなのか人糞なのか、果たして誰が見つけ出して「大特ダネ」を出し、政府がこれを「汚い挑発」だとして、どれくらい大騒ぎするか分からない。事実、風船に出合ったおかげで直接調べたというある先輩記者は、大部分がきれいな紙を切ってわざと作ったゴミで驚いたという。

何が入っているにせよ、北朝鮮が送る風船は、韓国が北に送るビラが自分たちにとって「脅威」でなくゴミだという暗喩と苛(いら)立ちであるのに、政府は知らないふりをしている。通常の目で見れば、すべてが嫌悪感を覚えるだけだ。

汚物風船をやりとりした南北は「厭北」を越えて「嫌北」時代を開いた。韓国で嫌北が深まれば北朝鮮でも嫌南が生じる。嫌北が嫌南を呼べば、嫌韓が来ないという道理もない。現政権があれほど好む北朝鮮内の韓流は、南北が平和共存を模索し、南北民間交流が活発だった時期に伝播(でんぱ)したものだ。

(キム・イェジン外交安保部記者、6月11日付)

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