Home国際朝鮮半島【韓国紙】開放・包容の韓中関係を期待して

【韓国紙】開放・包容の韓中関係を期待して

共同記者発表に臨む岸田文雄首相(左)。中央は韓国の尹錫悦大統領、右は中国の李強首相=27日午前、韓国・ソウルの青瓦台迎賓館(時事)
共同記者発表に臨む岸田文雄首相(左)。中央は韓国の尹錫悦大統領、右は中国の李強首相=27日午前、韓国・ソウルの青瓦台迎賓館(時事)

政治と無関係な協議体運営を

韓日中3カ国首脳会談は韓国と中国の関係変化の可能性を大いに期待させる雰囲気の中で27日閉幕した。こうした期待感は戦略対話チャネルの新設と再開に両国が合意した事実に基づく。

2016年、中国が高高度防衛ミサイル(THAAD)への報復措置を取った後、大部分の戦略対話が中断された中で、今回の韓中首脳会談で合意した対話チャネルの新設と再開が最も大きい成果と評価される。

周知のように、THAAD事態以後、韓中関係は悪化の一途をたどった。韓国の配備決定に不満を持った中国が韓国との関係で、高圧的で威圧的な言行で一貫したためだ。妥協どころか解決のための対話まで拒否した。

こうした状況を打開するための接点を多様な経路と方法を通じて探すことが外交である。接点が合えば外交で対話は自然になされる。これを追求することが国益だ。国益が合えば「昨日の敵が今日の同志」になるわけだ。

韓中間の接点を探すための韓国政府の努力は続いた。尹錫悦大統領が中国側と持った公式会談、その他にも中国と続けていた水面下での接触もこれの傍証だ。2023年の1年間に、韓中首脳間の書簡交換は10回以上、首相は5回以上、外相は5回以上あった。この他、多国間会議での対話と略式会談も少なからず行った。こうした疎通の結果として韓中日3カ国首脳会談が実現することになったのだ。

韓中両国の国益の接点は今回新設または再開することにした協議体として表れた。第2段階自由貿易協定(FTA)交渉のための首席代表会議の6月開催が代表的だ。また、韓中投資協力委員会を13年ぶりに開催することで合意したのも同じ脈絡だ。供給網の領域でも協力・調整協議体、ホットライン、輸出統制対話体などを発足させた。

安保領域でも高位レベルの外交安保対話と外務次官戦略対話だけでなく、1・5トラック(政府民間)対話の開催にも合意した。韓半島の安保問題に関する多様な意見を取りまとめようとする双方の意思が反映されたのだ。もはやTHAAD制裁のような非常識かつ一方的な措置で韓国との対話と関係を断絶することが中国の利益にならないという中国内の雰囲気が伝えられた結果と言える。

韓国の立場は明白だ。開放的で包容する姿勢で今後の協議に臨むことだ。協議体の正常な運営のためには中国の自制が必要だ。これ以上、政治化、安保化してはならない。定例化、制度化された協議体が政治と無関係に運営されるべき規範の受け入れが必要だ。

(朱宰佑(チュジェウ)慶煕大教授、5月28日付)

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