トップ国際朝鮮半島【韓国紙】韓国社会に熟しつつある“怒りの葡萄”

【韓国紙】韓国社会に熟しつつある“怒りの葡萄”

【ポイント解説】「怒りの爆弾」は政治の上に

韓国社会には「怒り」が充満しているかのようだ。それをスタインベックの『怒りの葡萄』に喩(たと)えた。猫動画や犬映画では癒やされない韓国社会のひずみや矛盾に人々が押しつぶされそうになっているという。

自殺率は不名誉にもOECD加盟国中1位をここ数年保っている。自死に向かわなかった絶望はギスギスした敵愾心(てきがいしん)に満ちた社会をつくる方向に流れ、ネットでの悪質コメントでうっぷんを晴らし、それがまた他の自死を誘う。

かつては儒教社会で敬老精神、長幼の序があり「東方礼儀の邦」を誇っていた韓国の変化が激しい。記事は政治の役割が果たされていないところに、韓国社会の崩壊の主因を見ているが、そればかりではないだろう。体に染み込んだ序列意識、党派争いは社会を分断し、「外華内貧」の性格は勝ち組と負け組の格差を広げて、負けた者たちの敗北感と敵愾心を積み上げさせている。

政治はここに解決策を提示できず、批判ばかりで対立を煽(あお)り、社会の二極化、青年の絶望、国の将来から目を背けて、ひたすら権力闘争に明け暮れる。国民の「怒り」は臨界点に達しているのだ。

何事も1位、トップでなければならないという価値観が災いしている。「分を知る」「わきまえる」ことがない。日本で和菓子屋5代目なら尊敬されるが、韓国では代々菓子屋から出世しないのかと見下される。なぜ財閥にならないのかと。そもそも5代も続く製菓店などない。

その一方で日本の「匠(たくみ)」「職人」の技にも注目する。それを評価する社会を羨(うらや)みもする。昨年“解禁”後の日本訪問が700万人に達している。円安だけでなく、日本の落ち着き整った社会、穏やかな人間性への憧れが反映した数字だろう。

4月の総選挙まで40日余り。怒りの拳はどの政治家・陣営に下されるのだろうか。

(岩崎 哲)

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