【韓国紙】台湾総統選挙で吹いた“柯文哲突風”

台湾の民衆党の柯文哲・前台北市長=12日、台北(EPA時事)
台湾の民衆党の柯文哲・前台北市長=12日、台北(EPA時事)

当落にかかわらず若年層支持

今回の台湾総統選挙で中国の思惑に反し民主進歩党(民進党)が政権を継続することになり、両岸(台中)関係は多少険悪になると展望される。とはいえ、すぐに戦争危機に突き進むだろうか。最悪のシナリオは、頼清徳当選者が就任直後に「台湾独立」を掲げることぐらいだろうが、その可能性はほとんどないようだ。

特に今回の選挙が米国と中国の代理戦と呼ばれるだけに、現状維持を望む米国が独立を容認するはずがない。バイデン米大統領は選挙直後、頼候補の当選を祝うとしながらも、「(台湾独立を)支持しない」と表明した。

独立志向と言われているが、頼当選者もやはり選挙中、中国との関係について、「交流と協力を推進する」として、蔡英文現総統の対中政策を継続すると言った。

こうした状況で結局、台湾人ら、特に若年層の主要な関心事は生活の問題のようだった。台湾の大卒初任給は平均3万台湾㌦台(約135万~140万ウォン)といわれ、昨年の最低賃金は2万6400台湾㌦(約113万ウォン)だった。台湾は2022年、1人当たりの国内総生産(GDP)3万2811㌦で、韓国(3万2237㌦)を超えたが、実際に労働者が受け取る賃金はわずかで、相対的剥奪感がより大きいこともある。

このように高い住宅価格と失業率、低賃金などに苦しむ青年たちは既成政党の民進党・国民党の代わりに“第三地帯”民衆党の柯文哲候補を支持した。

13日の開票中にある放送局のユーチューブ中継も見ていたが、その中で行われたオンラインアンケートで、30万人以上の回答者のうち柯候補に投票した割合が70%を超えた。クリック1回で完了する匿名調査で統計の信頼性は期待しにくいが、ユーチューブ中継の主な視聴年齢を考えると、若年層の柯候補支持の勢いを感じることができた。

実際に柯候補はこうした若者の心によく食い込んだ。彼は他の候補と同じく60代半ばだが、SNSをうまく使いこなして若者の共感を得た。インスタグラムのフォロワー数は120万人を超えて他候補を圧倒し、他の2候補はアカウントすらないティックトック(短尺動画シェアサイト)も活用した。これを土台に柯候補は今回の選挙で当初予想された10%台後半~20%の間を大きく超える26・46%の得票率を記録した。

「柯文哲が当選しなくてもいい。彼を応援したい」という若い有権者の心理が不在者投票がない台湾で投票当日、故郷へ帰って“死票”を投ずる不便まで甘受させたわけだ。

柯候補の青年支持層は、台湾新政治の新しい萌芽(ほうが)になるという意味で、緑の新芽の形の髪飾りをつけて三々五々集まって遊説に参加した。民衆党が二大政党体制を越えて巨木に育つ可能性は、この新芽の出た木が根張りに成功するかどうかに懸かっているようだ。

(イ・ウジュン北京特派員、1月15日付)

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