偵察衛星など軍事技術習得へ 北朝鮮 露派遣の30人選抜中 露朝首脳会談で合意か

9月13日、ロシア極東ボストーチヌイ宇宙基 地で、プーチン大統領(左)と握手する北朝 鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(AFP時事)

【ソウル上田勇実】北朝鮮は軍事偵察衛星などに必要な最先端の軍事科学技術を習得するため、ロシアの大学や専門教育機関に派遣する国内の留学生や科学者ら約30人を現在選抜中であることが分かった。北朝鮮消息筋が7日、本紙に明らかにした。今年9月、金正恩総書記がロシアを訪問しプーチン大統領と会談した際、大筋で合意したとの見方が出ている。

同筋によると、選抜対象は金策工業総合大学や金日成総合大学など理系の優秀な学生が集まる大学に通う学生たちと科学技術者たち合わせて約30人。学生たちは3Dプリンターや人工知能(AI)、炭素繊維などで認知度が高いロシアの各大学に留学し、科学者たちはロシアの軍事科学技術を教育する専門機関に派遣される予定だという。

北朝鮮は以前から科学分野全般にわたって人材養成のためロシアに留学生を派遣してきたが、最近は「軍事分野に特化する傾向にある」(同筋)。まず約30人を先発隊として派遣し、その後も随時留学生らを送り続ける計画だという。

ロシアに派遣される留学生や科学者らが具体的にどのような軍事技術を習得するかは不明だが、先月打ち上げ成功にこぎ着けた軍事偵察衛星に関する技術が最優先される可能性が高い。

北朝鮮は今年、2度の失敗を経て先月29日に3回目の挑戦で軍事偵察衛星の発射に成功。その間にロシアからの技術移転があったとの見方が出ている。北朝鮮は今後、軍事偵察衛星を追加発射する公算が大きく、学生たちのロシア派遣は衛星の性能向上や打ち上げに関する技術力アップをより確かなものにするためのものとみられる。

今年に入り露朝間の軍事協力が深まった背景には、ロシアによるウクライナ侵攻に端を発した戦争の長期化で、ロシアが北朝鮮に弾薬提供を依頼せざるを得なくなった事情がある。北朝鮮としてはその見返りに「核攻撃のため目標を正確に識別する目となる軍事偵察衛星」(韓国軍事専門家)に関する技術の導入・習得に道筋を付けた格好だ。

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