【ポイント解説】大人になれない韓国左派
韓国で民主化の嵐が吹き荒れた1980年代、学生たちが軍事政権へのアンチテーゼとして禁止されていた共産主義に憧れと活路を見いだしたとしても、一概に責めることはできない。日本でも60年代から70年代前半までは、学生を魅了したのは共産主義運動だった。意識の高い学生でリベラル思想に触れなかった者は少なかった。
だが、日本で青年たちが共産主義から無事“卒業”していったのに対して、韓国の事情は少々異なる。冷戦が終結して、世界に共産主義と革命を輸出していた“宗主国”が消滅したことで、各地の共産主義運動は退潮していったが、韓国では継続していたのだ。なぜなら、疑似共産主義ともいえる主体思想を掲げて南北赤化統一を国是とする北朝鮮が南への工作を続けていたからである。
その工作を受け、影響を受けてきた学生運動出身者が主導権を握っているのが韓国の左派政党、現在の共に民主党だ。金大中政権で野に放たれ、盧武鉉時代に政権中枢に入り、文在寅政府を形成してきた。
文政権の「従北親中」姿勢に端的に現れているように、北朝鮮を甘やかし、中国にはモノを言えず、彼らの主張を体するかのように「反日離米」政策をとった。民主党はそれを忠実に継承しているわけだ。
政権交代で保守政権に戻ると、政策も180度変わり、「従北親中」が「キャンプデービッド精神」へと転換した。これに反発し口汚くののしっている民主党の姿を見れば、平壌や北京を代弁しているとしか映らない。世界の趨勢(すうせい)から言えば、遠心力ではじき飛ばされた集団だ。
ウィンストン・チャーチルは「20歳の時にリベラルでないのなら情熱が足りない。40歳になって保守主義者でないのなら、思慮が足りない」と言ったが、北朝鮮という源泉がある限り、韓国左派はいつまでたっても40歳を超えられない。
(岩崎 哲)






