トップ国際朝鮮半島【韓国紙】THAAD、セウォル号と福島の怪談

【韓国紙】THAAD、セウォル号と福島の怪談

【ポイント解説】「処理水」関係なく寿司を食う

福島第1原発の処理水海洋放出を巡って韓国の一部が激しく反発している。韓国内でも科学的に判断して冷静に見る勢力と、処理水を「核廃水」とまで呼び、すぐにでも韓国近海に危険物質が押し寄せるかのように感情的に猛反対する勢力とがいる。

反対しているのは野党共に民主党とその支持勢力だ。反対の目的は海洋環境の保全でもなく、太平洋諸国と韓国民の健康でもない。日本と処理水放出に理解を示す韓国の尹錫悦政権を攻撃するところにある。

従って核の番人である国際原子力機関(IAEA)が調査して処理に問題なしと太鼓判を押そうとも、また、自らは日本の何倍もの濃度の処理水を放出していようとも、これらは一顧だにせず、ひたすら反対し、国民の危機感情を煽(あお)っているのだ。

一方では科学者らによる冷静で合理的な説明が報じられているのだが、反対する人々の耳には届かない。そのため韓国の水産業や海産物販売に影響が出ている。日本産と言わず魚が忌避されてきており「天日塩」が売り切れたりしている。いつもの自ら騒いで自ら窮する自作自演の繰り返しである。

この国民経済と外交を巻き込んだ騒動の真の目的は何なのか。来年の総選挙に向けて支持勢力の取りまとめと与党攻撃だと言われるが、より具体的には民主党代表の李在明氏が城南市長時代の不動産開発に絡む背任で在宅起訴されたことへの抗戦だ。国民の関心を「核廃水」に向け、かつての狂牛病、セウォル号などのように政権を揺るがす一大騒動とすることで、いわば“爆風消化”しようとしているわけだ。

「10万分の1ほど濃くなる」という「ほとんど影響ない」トリチウムに韓国民はおびえつつも日本に押し寄せた韓国人観光客は本場の寿司(すし)や刺身に舌鼓を打つ。大多数の韓国民は冷静なのだ。

(岩崎 哲)

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