トップ国際朝鮮半島【韓国紙】中国・習近平長期政権と韓国の対応

【韓国紙】中国・習近平長期政権と韓国の対応

【ポイント解説】“終身政権”に身構える韓国

中国の習近平国家主席の“終身政権”が視野に入ってきた。長期政権が国の安定につながるかは不明だが、最側近だけで固めた習体制は米中覇権競争など対外的には強気に出てくるだろうと韓国は予想する。

尹錫悦政権になって韓国はインド太平洋経済枠組み(IPEF)や日米韓台の半導体同盟(チップ4)への加入意思表明など日米ら自由民主陣営に重点を置く姿勢を鮮明にしている。だが、ここにきてまたぞろ“対中畏怖遺伝子”が騒ぎ出した。THAAD制裁がよほど堪(こた)えたのか、中国に一喝されるのを極度に恐れているし、コロナ後に復活が予想される中国市場も諦め難い。

一方、頼みの米国は台湾有事では「焦土化」も辞さないとしている。これは中国への牽制(けんせい)だとしても、技術が高く豊かな台湾をそのまま中国には渡さないという意思を示したわけで、台湾が韓国に代わっても同じことをするだろう。韓国は覚悟を決めて陣営に両足を入れておかねばならないのだが、時の情勢により、その覚悟がふらつき、どっちつかずで国の方向を誤ることが多かった。

朝鮮半島の歴史は周辺に大国が構え、その中で立ち回って存亡を繰り返してきた。地政学的宿命で、今もその事情は変わらない。昔と違って韓国は「世界10圏内の経済大国」で、音楽や映画などKカルチャーが世界を席巻していると言うだろうが、外交・軍事などの国力で米国・中国の相手になる国ではない。

韓国ができることは魅力的で価値ある国に見せることだ。しかも米中双方に。それは簡単なことではなく、思惑とは逆に双方から反発され疎んじられることの方が多かった。いつになってもその繰り返しから脱却できないのは冷静な自己分析が足りないからだろう。

(岩崎 哲)

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