【韓国紙】価値の“陣営化”における外交戦略

6月29日、マドリードで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席した韓国の尹錫悦大統領(AFP時事)
6月29日、マドリードで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席した韓国の尹錫悦大統領(AFP時事)

新冷戦下で“安民経資”明確化

スペインのマドリードで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議を終えて、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が先週帰国した。尹大統領のNATO首脳会議出席は大韓民国大統領としては初めてだ。

今回の首脳会議はNATOの範囲と役割に重大な変化があることを知らせた。NATOが北米と欧州、そして域外のアジアを含む自由陣営の集団安保機構であることを露(あら)わにしたのだ。

2020年代に国際社会は脱世界化・新冷戦の時代に入り込んだ。世界化・脱冷戦の30年は終わろうとしている。世界化が価値の“普遍化”を追求するならば、脱世界化は価値の“陣営化”を指向している。ここで価値とは、政治的理念としての民主主義対全体(権威)主義、経済的理念としての資本主義対共産主義の対決構図をいう。

だが、今日の新冷戦構図は政治的理念の対決構図は事実上そのままだが、経済的理念の対決構図は市場資本主義対国家資本主義に、その様相が変貌した。

脱世界化は“陣営内の結束”と“陣営間の対決”を特徴とする。すなわち、米国・欧州連合(EU)を中心とする陣営と、中国・ロシアを中心とする陣営間の対決だ。

今回の尹大統領のNATO首脳会議出席はこのような価値共有に伴う同盟構築を予告している。NATO首脳会議で韓米日3国首脳は北朝鮮の核・ミサイル脅威に直面し、協調する姿を見せた。先月の韓米首脳会談に続き、自由民主主義と市場経済の価値に基づいた同盟連帯に出たのだ。

また、首脳会議に招待された韓国、日本、オーストラリア、ニュージーランドのアジア太平洋4カ国首脳の会合と韓日首脳間の出合いがあった。

今回の韓国の首脳会議出席は新冷戦秩序の中で価値共有に基づいた韓国の戦略的選択を見せたものだ。会議の結果、注目する点はNATOがロシアと中国が招く深刻な安保の脅威を議論し、新安保環境に合わせて同盟の構造と役割を再定義する“2022年戦略概念”を発表し、会員国間の協調を固めたことだ。

今日の国際秩序は価値共有に伴う陣営化と陣営内の結束および陣営間の対決として再編されつつある。安保であれ経済であれ、陣営論理で同盟と連帯が加速化されるのかどうか、もっと見守らねばならないが、韓国政府は価値共有を優先する“安民経資”の外交安保路線を今回の首脳会議を通じて明確にしたのだ。

今後、陣営間対決の中で相手陣営の利益共有国家といかなる関係を確立するかが新政府の緊急な課題だ。

(李相桓(イサンファン)韓国外大教授、7月4日付)

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