トップ国際朝鮮半島【韓国紙】今こそ与野党で政治を再生させよ 【解説】「現実は難しいのでは?」 

【韓国紙】今こそ与野党で政治を再生させよ 【解説】「現実は難しいのでは?」 

【ポイント解説】今も繰り返される党争

朝鮮王朝時代は朝廷で党争(派閥抗争)が繰り広げられていた。古典の解釈の違いが暗殺・謀殺にまで発展した。それも儀典の席次だったり、王の服喪が何年だとかいった話題でだ。これによって外患に対処できず、国の弱体化が進んだ。

今も政党の内紛は絶えない。特に政権を失い野党に転落した共に民主党は深刻だ。大統領選敗退の責任を問う間もなく、地方選と補選に雪崩れ込んだから、敗戦の分析もできないまま、8月の党大会に突っ込む。

大統領選に敗れたのは文在寅政権の5年間が審判されたのか、それとも候補に立った李在明氏が及ばなかったのか、両派はお互いに責任を擦り付け合って、自省ということを知らない。自らの落ち度を認めたら全てを失う。だから一歩も引かない。政治の要諦である「妥協」はここでは敗北を意味するからだ。

このままでは民主党は党大会を待たずに分裂する危機をはらむ。国会で多数を占める野党が割れれば、少数与党に有利になる。それくらいの計算はできるから、分裂は避けたいところだが、対立派閥に妥協するくらいなら、党をぶっ壊す方を選ぶだろう。興奮して視野狭窄(きょうさく)に陥り、結局、不利益を被るのが常だ。

民主党分裂の背景には同党の主流「586世代」審判論がある。主体思想や共産主義の影響を受けた学生運動活動家出身者が政権の中枢を占めたため、内政、経済、外交、国防あらゆる面で韓国政治は行き詰まった。彼らへの“総括”が必要だが、このままでは責任が問われないままになる公算が強い。

党内での話し合いですら難しいのに、他党との対話が上手(うま)くいくはずがない。委員長決めなど院の構成でも衝突が起きているのに、「疎通と協力」を求める紋切り型の論説には、とりあえず言っておきました感が否めない。

(岩崎 哲)

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