「ディンク族」が国を亡ぼす? 韓国から

ソウルをはじめある程度人口が密集する地域には、どこの通りにも数多くの小さな商店が立ち並んでいる。その中で近年にわかに増え始めたと感じるのがペットショップだ。美容や健康管理を専門に扱っていて、毛並みを揃えたり、シャワーをさせたりする。

そういえば、韓国では長いことペットを「愛玩動物」と呼んできたが、「玩」の字が「おもちゃ」を連想させるのでよろしくないということで、最近は同伴者を意味する「伴侶動物」に変わった。ペットも随分と“地位向上”したものだと思う。

こうしたペットショップで働く若者の話では、店が急増している背景に「ディンク(DINK)族」が増えていることがあるという。ディンクとは「Double Income No Kids」の頭文字による略称で、子供を生もうとしない共働き夫婦のことだ。子供を生まない代わりに犬や猫を家族のように大事に飼うわけだ。最近の統計では20代夫婦の実に2組に1組はディンク族。もはや結婚後の出産は必須ではなく選択だ。

この事態に黙っていないのが中高年や高齢者たちだ。筆者が行きつけの床屋の60代主人は「ただでさえ少子化なのに、このままでは国が消滅する!」と声を荒らげていた。ただ、ディンク族にしてみれば「子供にかかるバカ高い教育費をどうにかして」というのが本音で、趣味や余暇などで人生をエンジョイしたい人も多い。ディンク族は当分増えそうだ。(U)