数え年を続けるワケ 韓国から

外国人が韓国で戸惑うことの一つに年齢の数え方がある。韓国では生まれた瞬間に「1歳」となり、新年を迎えるごとに全員が一斉に年を一つ取る韓国式数え年が用いられてきた。ある韓国の知人と初めて会った時、確か筆者より2歳年上だと聞いたのに、後で同い年であると分かった。韓国人はうまく使いこなしているが、こちらとしてはややこしい。

もう十数年前のことだが、タクシーに乗り合わせた韓国人同士の会話を思い出す。30代の男性が「グローバル化の今、韓国式の数え年をやめる時」と言うと、もう一人の年配者は「そうだけどね~」と煮え切らない返答だった。合理的ではなく、国際社会にも通じない数え方であるのは韓国人も百も承知のはず。それでもやめないのには理由がある。

一番の理由は、年齢が対人関係を大きく左右する文化だ。自分が相手より一歳でも年上であれば、相手に敬語を使う必要はないし、上から目線も許される。逆に年下ならタメ口は禁物で、ぞんざいな態度も許されない。韓国式なら年上か年下かが一度確定すれば、互いに誕生日に左右されず、年齢差が開いたり縮んだりしない。筆者の近くでも対人関係を考え、「公式年齢」を実年齢より三つ多く鯖を読んで職場に通っていた脱北者の友人がいた。

来月発足する新政権は韓国式数え年の廃止を検討中だというが、そうなると改めざるを得ない対人関係も出てくるだろう。大混乱は必至(?)。(U)