【パリ安倍雅信】欧州連合(EU)の27カ国の外相らは16日、ベルギー・ブリュッセルで外相会議を開き、トランプ米大統領が求めた、ホルムズ海峡の安全確保への協力を拒否する姿勢を明確にした。イランによる同海峡の事実上の封鎖に対し、関係国が責任を持つべきだとした米側の要請への回答だ。
イランは米・イスラエルによる空爆への報復として空爆や機雷を用い、石油輸送の要衝である同海峡を事実上封鎖している。トランプ氏は日本や韓国、欧州など海峡を利用する国々に対し、船舶護衛などの協力を求めていた。
EUのカラス外交安全保障上級代表(外相に相当)は会議後の会見で、紛争により「欧州の利益が直接、危機にさらされている」と認めつつ、軍艦派遣については「加盟国から前向きな意欲は示されなかった」と述べた。
トランプ氏は協力が得られない場合、「NATOの将来にとって非常に悪い」と警告。「これはNATO連帯の試金石」とも語った。これに対し、ドイツのメルツ首相は、「NATOは防衛同盟で、介入同盟ではない。中東に居場所はない」と強調。ルクセンブルクのベッテル副首相も「米国の脅迫に屈しない」との考えを示した。
世界の石油輸送の約5分の1が通過するホルムズ海峡は、イランにより事実上閉鎖されたままで、原油価格の高騰が続いている。






