トップ国際欧州ルーブル美術館に強盗―パリ  白昼堂々の犯行「屈辱的」

ルーブル美術館に強盗―パリ  白昼堂々の犯行「屈辱的」

 【パリ安倍雅信】世界的に名高いパリのルーブル美術館に19日朝、4人の強盗が押し入り、アポロン・ギャラリー(王室の宝石と王冠のダイヤモンド・コレクション)から、9点の宝石を奪い逃走した。犯行時間はわずか7分。犯人らは美術館の、同コレクションの部屋に向け電動のはしごをかけ、開館直後に窓ガラスを割って侵入、ケースを手際よく破壊して狙った宝石を取り出し、スクーターで逃走した。

 年間約900万人の来館者があり、7万3000平方㍍の敷地に3万5000点を収蔵する世界最大級の美術館で起きた白昼堂々の盗難事件に、「屈辱的」との政府関係者の声が上がった。捜査当局は約60人の態勢で監視カメラ、また付近にいた一般人撮影の映像解析を進めているが、美術館のセキュリティーに関する議論も再燃させている。

 犯人が侵入したギャラリーには、19世紀の王冠や宝石など約800点が展示されていた。黄色いベストを着用し、工事関係者に扮(ふん)した犯人らが奪った9点の宝石には、フランス最後の王妃マリー・アメリー王妃と、ナポレオン3世の母であるオルタンスのサファイア・パリュール(宝石セット)由来のネックレスが含まれた。被害総額は明らかになっていない。約2000個のダイヤモンドが散りばめられたナポレオン3世の妻、ウジェニー皇后の王冠は、犯人が持ち去れずに放置、一部破損した状態で発見された。

 捜査当局は、同様の犯行を繰り返す外国人のベテラン窃盗団による犯行との見方を示している。また犯人の背後にいるスポンサー、「マネーロンダリング」目的などの可能性を指摘している。また美術館外部の窓ガラス、展示ケースに設置されていた警報装置の作動についても確認中だという。

 仏メディアは、金銀財宝を保管する美術館のセキュリティーレベルが銀行より低く、組織犯罪の標的になりやすいと報じている。マクロン大統領は事件発生の夜、「(奪われた)宝石を発見し、犯人を裁きにかける」と約束した。美術館は事件後19、20日と閉館している。

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