トップ国際欧州英スパイ事件で2人が不起訴 中国を脅威とする政府条件変更

英スパイ事件で2人が不起訴 中国を脅威とする政府条件変更

 【パリ安倍雅信】中国のためのスパイ行為が疑われた英国人の議会調査員キャッシュ容疑者(30)と教師のベリー容疑者(33)の2人の男性について先月、検察が起訴を取り下げた。中国を国家安全保障上の脅威と見なす、政府からの十分な証拠が得られなかったためとされるが、英最高位の検察官はこれを問題視している。

 パーキンソン検察局長は異例の介入を行い、検察庁が「何カ月もかけて」政府から追加の証拠を得ようとしたが、目撃証言が起訴の基準に至らなかったと述べた。

 証拠について同検察官は、2024年4月の告訴の時点では十分であったが、今年初め、別のスパイ事件で国家機密法違反の有罪基準が引き上げられ、起訴できなかったと述べた。

 2人の男は、2021年12月から2023年2月にかけ、英国の安全にとって不利益な情報を収集、中国に提供したとして翌3月に逮捕された。

 中国を国家安全保障上の脅威として訴追する必要性は、今年初め、ロシアのためにスパイ活動を行ったブルガリア国籍の別の6人の事件で浮上、彼らは国家機密法に基づき有罪判決を受けた。

 2023年7月に発表された、英情報安全保障委員会の報告によると、中国のスパイ行為は英経済の「あらゆる分野」に入り込んでいるという。

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