
【パリ安倍雅信】フランスのセバスチャン・ルコルニュ新首相が6日、在任期間わずか27日で辞任し、同国の史上最短記録を更新、内閣は総辞職した。以前の記録はミシェル・バルニエ氏で、2024年9月から12月までの99日間。ルコルニュ氏は9月10日に首相となり、組閣を終えようとしていたが、与野党からの批判にさらされていた。辞任は閣僚任命の完了後、わずか数時間後で、マクロン大統領に辞表を提出し、受理された。
フランスは昨年の総選挙で過半数を得る政党が存在せず、中道政党が少数与党を形成したが、財政赤字削減の緊縮予算案が国会で否決、ルコルニュ氏は先が見通せない状況に追い込まれた中での就任だった。
今回、予算を通すことが最優先課題だったルコルニュ氏は、バイル前内閣の閣僚を中心とした閣僚人事を発表したが、野党・左派や極右から「挑発内閣」との批判を受けた。加えて、自身の出身政党である右派・共和党からも「政府の構成が、約束した打開策を反映していない」として反対の声が上がった。





