【パリ安倍雅信】欧州委員会のクビリウス委員(防衛担当)は26日、ロシアのドローンによる領空侵犯を受けて、欧州連合(EU)が域内の東側に沿って「ドローンの壁」を構築する計画を正式に開始したことを明らかにした。この問題を巡る初会合が26日に開催され、ブルガリア、デンマーク、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、フィンランドの10カ国とウクライナが参加した。
コペンハーゲンで今週開催されるEU非公式首脳会議では、同問題が主要議題になる予定。クビリウス氏は「ロシアは(ドローンを飛来させ)EUとNATO(北大西洋条約機構)を試している。われわれは断固、団結して、即座に対応しなければならない」と述べ、EUがドローンの侵入阻止へ行動を取ることを明確にした。
ロシアのものとみられるドローンは、2週間前にポーランドで19日が確認され、その後、ルーマニアにも1機が侵入、エストニアではロシアのミグ31戦闘機3機が領空を侵犯し死した。
デンマーク、スウェーデンにもロシアのものとみられるドローンが飛来し、航空機の運航が一時停止されるなどの影響が出ている。





