【パリ安倍雅信】フランスのマクロン大統領は19日、国防閣僚会議で、イスラエルとイランの紛争を解決するため、欧州のパートナーとともに交渉案を提出する意向を表明した。
大統領府は提案の内容や、フランスがどの欧州諸国と協力しているのかについて詳細は明らかにしていないが、米国と近い関係にある英国とメルツ新政権率いるドイツを含む長年にわたりイランとの核交渉に取り組んできた欧州諸国を中心に、戦争がエスカレートしないよう具体的な交渉案を作成する方向で調整するとしている。
欧州の複数メディアによると、欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表(外相)、英仏独とイランの外相が20日にジュネーブで協議する。9日の電話会談に続くもので、イランに交渉のテーブルに戻るよう促すのが目的だ。
一方、英国のスターマー首相は19日、トランプ米大統領に対し、イランに対する軍事行動から手を引くよう求め、中東における「緊張激化の現実的なリスク」を警告した。また、イランの核計画に関する協議を本格化することを求めた。スターマー氏は、トランプ氏就任の1月以来、対立を慎重に回避してきたが、ここ数日、イランの核開発計画に関しては武力ではなく、対話での解決を求めている。