
【パリ安倍雅信】仏中部、ロワール地方のモルマン・シュル・ヴェルニソンに10日、ハンガリーのオルバン・ビクトル首相、イタリアのマッテオ・サルヴィーニ副首相、チェコのアンドレイ・バビシュ元首相、スペインのサンティアゴ・アバスカル右派VOX党首など、欧州の右派政治指導者らが、国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン氏の元に合流し、気勢を挙げた。
人口わずか133人の小さな同地で、欧州の愛国者グループが欧州議会選挙の大勝1周年を祝うために、6000人以上が集まった。大半は地元出身のルペン氏支持者らだが、遠方からの人々もいた。講演者らは交代で壇上に立ち、ジェンダーアイデンティティーから大量移民の取り締まりまで、あらゆる問題についてそれぞれの主張を訴えた。
ルペン氏自身は3月に横領罪で有罪判決を受け、2027年の大統領選への出馬が禁じられる可能性に直面している。だが集まった指導者らは、次々にルペン氏にエールを送った。「マリーヌ・ルペン氏の大統領就任は、日に日に近づいている」「誰も彼女を止めることはできないだろう」と、スペインのアバスカルVOX党首はフランス語で聴衆に語り掛けた。
ルペン氏に最も力強い支持を表明したのはハンガリーのオルバン首相。フランスまで1200キロの旅をしてきたオルバン氏はルペン氏について、「長年の友人」「勇敢な戦士」「裏切らない」「失望させない」人物だと称賛した。
集会は、欧州における右派勢力、民族主義勢力の勢いを確認する場となった。