トップ国際欧州クリミア半島「ロシア領」容認せず―EU トランプ氏はウクライナを批判

クリミア半島「ロシア領」容認せず―EU トランプ氏はウクライナを批判

ウクライナ北東部スミー市のミサイル攻撃現場で作業するウクライナ人救助隊員=2025年4月13日(Ukrainian Emergency Service/UPI)

【パリ安倍雅信】欧州連合(EU)のカラス外務・安全保障政策担当上級代表(外相に相当)は22日、ウクライナとロシアの和平交渉でクリミア半島のロシア支配を容認する米国に対し、EUとしては容認できないと発言した。これに対し、トランプ米大統領は翌23日、ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアによるクリミア半島支配を認めないと発言したことに「ロシアとの和平交渉に非常に有害」との認識を示した。

カラス氏は、ロシアが30日間の復活祭停戦を発表したのは、トランプ氏に向けたものだったと指摘。同氏は「彼らは停戦を守っていなかった。つまり、ロシアはそのような駆け引きや時間稼ぎをし、実際には平和を望んでいないことが明らかだ」と発言した。

カラス氏はまた、「ウクライナと欧州の支援者たちは、米国が和平努力を断念する前に、ロシアに対してより厳しい態度を取ることを望んでいる」と主張。「米国にはロシアに圧力をかける手段がある。彼らはそれらを使ってこなかった。もし彼らが今、それらの手段を使うことなく立ち去るのなら、私の大きな疑問は『なぜなのか?』というものだ」と語った。

さらに同氏は、EUがクリミアをロシア領として認めることは決してないとの立場を繰り返すとともに、EUはロシアが最終的和平合意を履行していることを証明する前に、対露制裁を一切緩和すべきでないと警告した。

一方、トランプ氏は自身のSNSに「ゼレンスキー氏のような扇動的発言が、この戦争の解決を非常に困難にしている。彼には誇れるものなど何もない。ウクライナの状況は悲惨であり、彼は和平を選ぶか、さらに3年間戦い続け国全体を失うかのどちらかだ」と投稿した。プーチン氏に対しては「取引をしないことでロシアを破壊している」と述べた。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »