【パリ安倍雅信】欧州連合(EU)は10日、EUのロシアの凍結資産から30億ユーロ(約4800億円)をウクライナ支援に活用するために支払ったと発表した。資産活用は主要7カ国(G7)が合意したもの。G7は2024年10月に、ロシアの凍結資産の運用益を原資として、ウクライナに約450億ユーロの融資を行うことで合意している。
EU欧州委員会のフォンデアライエン委員長は「私たちはウクライナが自由のために戦い続け、勝利するための資金を提供する」とコメントした。ロシアの凍結資産活用についてプーチン露大統領は「どんな策略があっても窃盗は窃盗であり、罰せられずに済むことはない」と述べている。
昨年の米大統領選期間中にトランプ次期米大統領や共和党がウクライナ支援を縮小することに言及していることをEUは強く懸念している。米支援が削減された場合、欧州の支援だけでは、ウクライナがロシアとの戦闘を継続することは困難とみられている。