【パリ安倍雅信】フランスのジャンノエル・バロ外相は23日、英BBCのインタビューに答え、ロシアを支援するための「越えてはならない一線はない」と答え、フランスがウクライナに供与する長距離ミサイルによるロシア領内への攻撃も認める発言を行った。同外相は「われわれは必要な限り、全力でウクライナを支援していく」とし、モスクワに対するパリのキーウ(キエフ)支持を再確認した。
さらに紛争が大幅に激化する中、「西側同盟国はウクライナ支援に関して越えてはならない一線を設けたり、表明したりすべきではない」との認識を示した。同外相は、ウクライナはあくまで「自衛の論理」でロシアにフランスの長距離ミサイルを発射する可能性があると指摘する一方、米国や英国のミサイルとは異なり、同種ミサイルがすでに使用されているかは明らかにしなかった。
アメリカのバイデン大統領は供与した長距離ミサイルによる攻撃に対する拒否権を解除し、特にロシア軍と並んで北朝鮮兵士の動員でウクライナ紛争は新たな局面に入ったとの認識を示している。バロ氏は「原則は定められた。ゼレンスキー大統領はわれわれのメッセージを歓迎している」と強調した。