【パリ安倍雅信】バイデン米大統領がウクライナに供与した長距離ミサイルによるロシア領内攻撃を容認したことを受け、ロシアのプーチン大統領が核攻撃の可能性を示唆したことに対し、スターマー英首相は19日、「無責任な発言」と非難、「ウクライナが必要とする限り必要なものを確実に得られるようにする」と支援の継続を強調した。
ロシア政府は19日、ウクライナが初めて米国提供の長距離ミサイルをロシア領土に向けて発射したことを明らかにした。プーチン大統領は同日、ロシアの核ドクトリンの改定を承認し、米国のような核保有国の支援を受けた非核保有国による攻撃をロシアへの共同攻撃とみなすとした。
ブラジルで開催中の20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の閉幕記者会見でスターマー氏は「ロシアから無責任な発言が出ているが、それがウクライナに対するわれわれの支援を阻止することはない」と述べた。英国はウクライナに巡航ミサイル「ストームシャドー」を供給したが、その使用の詳細は明らかにされていない。また、新たな攻撃・監視ドローンへの750万ポンド(約14億円)の資金提供も発表された。