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英仏独では失望感 欧州の結束に期待も

【パリ安倍雅信】米大統領選でトランプ前大統領が勝利したことを受けて、トランプ嫌いの英仏独では失望感が漂い始めている。

トランプ氏は選挙戦中、ロシアのウクライナ侵攻について、プーチン露大統領との話し合いで停戦に持ち込むことに自信を示していた。北大西洋条約機構(NATO)からの脱退もちらつかせ、特にドイツは困惑を隠していない。

さらに欧州からの輸入品に関税をかけることも宣言しており、ただでさえ苦しい経済状況がさらに苦しくなることが懸念されている。

一方で米政治専門紙ポリティコ欧州版は、トランプ氏の再登板がマクロン仏大統領やショルツ独首相の助け舟になるかもしれないと指摘している。

フランスは現在、過半数を占める政党が存在せず、ハングパーラメント(宙づり議会)状態にある。そのため財政再建が見通せず、マクロン氏の信用は失墜した。

一方、ドイツは、フォルクスワーゲンの国内3工場閉鎖、米インテルの工場建設延期などから、経済政策は危機的状況にあり、ショルツ連立政権も崩壊の危機にある。

しかし、トランプ政権が誕生し、欧州大陸の安全を守るという公約をほごにし、ロシアとウクライナの停戦と和平協定を一方的に押し付け、報復的な貿易戦争が始まれば、これらの新たな現実に対処するという目標ができる。

ポリティコは、トランプ政権発足に伴うこれらの新たな課題に、欧州が結束して取り組むことは欧州にとって有益に働く可能性があると指摘している。

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