【パリ安倍雅信】フランスのバルニエ新首相は21日、新政権の陣容を発表した。2カ月に及んだ政府空白は解消された。新内閣は、この10年で最も右派寄りと評され、単独過半数を獲得した政党がないことから、財政赤字是正を急ぐ難しい選択だった。
欧州連合(EU)で広い人脈を持つバルニエ氏は昨年、フランスが公的支出に関するEU規則に違反したとして適用された過剰財政赤字の是正手続きで、交渉力を発揮されると期待されている。主な閣僚人事は法相にディディエ・ミゴー氏、経済・財務相にアントワーヌ・アルマン氏、内相にブルーノ・ルタイヨー氏、外相にジャンノエル・バロ氏、国防相にセバスチャン・ルコルニュ氏が就任した。
バルニエ氏は最終的に前政権からの残留者、数人の保守系新人、初めて任命された中道派が混在する政府を樹立した。首相推薦をマクロン氏に却下された新人民戦線(NFP)は、強く反発し、マクロン氏の辞職を求めている。