トップ国際欧州仏内相、五輪の安全性強調 世論調査で68%がパリの安全に懸念

仏内相、五輪の安全性強調 世論調査で68%がパリの安全に懸念

フランスのダルマナン内相(EPA時事)
フランスのダルマナン内相(EPA時事)

【パリ安倍雅信】パリ五輪開会式を26日に控え、仏暫定政府のダルマナン内相は20日、「大会の安全に対する明らかな脅威」は存在しないと断言した。一方で、警備に当たる兵士や警官が襲撃を受ける事件が発生、世論調査で7割近くが安全に対して懸念を持っていることが明らかになるなど、懸念が広がっている。

ダルマナン氏は「わが国の情報機関も連携している外国機関も、外部からのいかなる脅威も検知していない」と安全性をアピールした。だが、フランスのテロ警戒レベルは最高位に設定されたまま。同氏は、スタッフの身辺調査に関して「96万件の行政調査」を実施し、「4340人が除外された」と強調した。

一方で15日、パリ東駅で特別パトロール中の兵士がナイフで襲撃を受け負傷。容疑者は精神疾患を抱える40歳の男性で、2018年の殺人罪で起訴されている。現場で「アッラー・アクバル」(神は偉大なり)と叫び、背後からナイフで兵士を襲ったという。

18日夜には、シャンゼリゼ通りに面した高級ブティック近くで男がナイフで警察官を襲撃し、警官に撃たれた。

フィガロ紙は世論調査会社オドクサの調査で、大多数が大会の安全について深刻な懸念を表明していることが判明したとしている。68%が観光地や公共交通機関の安全性を懸念していると答えた。

フランス全土で警察と憲兵隊の他、ボランティアを含む3万5000人から4万5000人が会場周辺の警備に動員される。フランス人の65%は、約5万人が集まると予想されるファンゾーンに行くことに不安感を抱いていると回答。また、大多数がスタジアムの入り口(58%)とスポーツ施設自体の内部(53%)での事件発生を恐れている。

フランスの情報機関は2024年初頭、イスラム過激派によるとみられる二つのテロ計画を察知し、阻止したとしている。

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