
【パリ安倍雅信】スペインのカタルーニャ州で12日に実施された州議会選挙(定数135)の結果、注目されていたカタルーニャ州のカルレス・プチデモン元州首相率いる独立推進分離主義政党ユンツ党が35議席、独立派各党合計でも連立政権樹立に必要な68議席を大きく下回った。一方、独立に反対するサンチェス首相率いる中道左派の社会党が最大得票率を獲得し、分離主義運動に打撃を与えた。
ただ、社会党も過半数には届かず、政権樹立には連立を組める他の政党との合意を模索する必要がある。カタルーニャ州議会選は、ほぼ全ての票が開票され、社会党が135議席中42議席を獲得した。
2017年にプチデモン州首相が中央政府の意向を無視して一方的に独立宣言を行い、政府は自治権を停止し、プチデモン氏は起訴され、ベルギーに国外逃亡した。
サンチェス氏は昨年、独立派幹部らに恩赦を約束するなどして独立派の態度軟化を促し、フランス南部に独立政府の拠点を移していたプチデモン氏は、恩赦の対象となったのを受け、州議会選に出馬したものの、支持は得られなかった。