
【パリ安倍雅信】ポーランドを訪問中のスナク英首相は23日、2030年までに国防予算を国内総生産(GDP)比2・5%に増額することを明らかにした。従来の北大西洋条約機構(NATO)の目標を大幅に上回ることになり、他の加盟国への増額圧力となりそうだ。6年間の追加額は750億ポンド(約14兆4000億円)に上る。
野党・労働党はこれを年内に予定されている総選挙の争点の一つとしているが、同党のスターマー党首は、国防費増額には全面的に支持を表明している。
23日、ワルシャワでの記者会見に同席したNATOのストルテンベルグ事務総長は、「現状に満足すべき時ではない」と指摘、スナク氏への支持を表明した。
背景には今秋の米大統領選でさらなる国防費負担増を欧州に求めるトランプ前大統領が再選される可能性が高まっていることがある。
欧州が米国依存を脱し、独自の防衛戦略を追求する中、NATO18加盟国が防衛費のGDP比2%目標を達成する見通しだが、英国はさらにその先を行こうとしている。スナク氏は「きょうは欧州の安全保障にとって転換点であり、英国防衛にとって画期的な瞬間」と述べた。
スナク氏は24日午後、ドイツを初めて訪問、ショルツ首相とウクライナ支援、中東情勢などについて会談する。ドイツは今年、国防費でGDP2%を初めて達成。ロシアに対して劣勢に立つウクライナの隣国として危機感を強めている。







