【パリ安倍雅信】ポーランドのドナルド・トゥスク首相は3月29日、欧州メディアグループLENAとのインタビューで、欧州は「戦前の段階」にあると述べ、危機感を表した。さらに「ウクライナの敗北は欧州全体の安全を脅かす」と警告した。ロシアがウクライナに軍事侵攻して2年以上がたつ中、ポーランドはウクライナの強力な支援国であり続けている。
ワルシャワでウクライナのデニス・シュミハリ首相と会談したトゥスク氏は、欧州がロシアとの戦争状態に入るには、武器弾薬が不足しており、準備不足なのは否定できないと危機感を表した。
ロシアはこの数日、ウクライナへの攻撃をエスカレートさせており、首都キエフに数回のミサイル集中砲火を行い、全国のエネルギーインフラに打撃を与えている。トゥスク氏は、戦争は「もはや過去の概念ではない」とし、「戦争は現実であり、2年以上前に始まった」と付け加えた。