
【ヘルシンキ吉住哲男】フィンランド政府は28日、11月30日からロシアとの国境で唯一閉鎖されていなかった北東部の検問所を12月13日まで閉鎖することを決定した。フィンランドは、ロシアからの難民流入の急増を受けて、1カ所を除き、検問所を閉鎖していたが、これにより、対露国境が完全に封鎖されることになる。
ランタネン内相は、難民の急増について「ロシアによる難民のフィンランドへのビザや自転車を含むパッケージツアーが設けられている」と指摘、不法越境者を送り込むことによるロシアによる「ハイブリッド攻撃」との見方を示した。
ハイブリッド攻撃は、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟や、米国との防衛協力協定に対するロシアの反応とみられている。
8月初旬以降、シリア、イエメン、アルジェリア、エジプト、イラク、インド、アフガニスタンから約1000人の難民が東部国境の検問所を経由してフィンランドに入国した。