
【パリ安倍雅信】パリの地下鉄構内の空気の汚染度が、世界保健機関(WHO)が定めた安全基準値を大幅に上回っているという調査報告が仏公共テレビ「フランス5」の環境番組で22日、明らかにされた。調査を実施したのは仏国立科学研究センター(CNRS)で、パリ交通公団(RATP)側は調査の信憑(しんぴょう)性に疑問を呈し、安全対策を講じていると反論している。
調査は、8カ月間にわたって実施された。地下鉄と通勤急行列車駅構内の微小粒子状物質(PM2・5)の濃度は、平均すると1立方㍍当たり24マイクロ㌘で、WHOが推奨する5マイクロ㌘のほぼ5倍。電車のブレーキなどが巻き上げた粉塵(ふんじん)によって発生したものとされている。
RATP側は、パリ首都圏イルドフランスの地下鉄ネットワークのさまざまな場所に空気汚染を軽減するための空気清浄装置を設置し、ブレーキ装置の改善などの対策も講じていると主張している。さらに1980年~2017年にかけて実施された疫学調査では、「従業員の間で呼吸器障害や心臓血管障害の症状の増加は見られなかった」と主張しているが、パリ市民の懸念は高まっている。







