【パリ安倍雅信】欧州議会のエバ・カイリ副議長(ギリシャ選出)がカタールから多額の金銭を受け取った容疑で起訴されたことを受け、欧州議会は15日、司法捜査が終了するまでカタールの利害関係者による議会への出入りを禁じることで合意した。
カイリ氏は12日に汚職とマネーロンダリングの容疑でベルギー司法当局によって起訴され、身柄が拘束されている。欧州議会を揺るがす汚職事件を受け、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は「最大限懸念すべき話」とコメントしている。
欧州議会はすでに内部調査機関の設置を発表し、メッツォラ議長は「欧州の民主主義が攻撃を受けている」として、汚職が判明した者を必ず罰すると言明した。
ギリシャはカイリ被告の資産をすべて凍結。この措置は同被告の親族にも適用され、銀行口座、金庫、企業、その他の金融資産に及ぶという。 欧州メディアは、欧州議会関係者がカタールから金銭を受け取ったこの疑惑を「カタール・ゲート」として報じている。