【パリ安倍雅信】欧州連合(EU)は、この冬のエネルギー危機を緩和するため、ガス料金の高騰を抑えるための上限設定を行う協議を行ったが、24日には合意に至らなかった。
EU議長国を務めるチェコのシケラ産業相は、12月前半にエネルギー相会議を再度開き、意見の相違を埋めるよう努力すると述べた。
ウクライナ紛争前のロシアのガス供給は、EU輸入の全ガスの40%以上を占めており、ロシア産ガスの輸入大国だったドイツは特に苦慮した。
現在は他の供給源から補給しているが、アメリカや湾岸諸国から出荷されるLNGなどの代替供給源からのガス量では不足分を補えず、ヨーロッパは冬の暖房費の高騰に直面している。
EUは域内の競争が価格を押し上げるのを避けるため、共同ガス購入や必要なときの供給の連帯、再生可能エネルギー源の認可の迅速化などの課題に取り組んでいる。