【パリ安倍雅信】フランスのパリのドゴール空港内で10日、ナイフを振り回していた男が国境警察によって射殺された。男は同空港内に住む40代のホームレスで、現場の警備員に対して手に持ったナイフで威嚇したため駆け付けた国境警察が制止しようとしたが襲いかかったため、警官が発砲し、その後死亡が確認された。その様子は港内に設置された防犯カメラに記録されていた。
残された映像によると現場の要請で駆け付けた数人の警察官が、繰り返し武器を捨てるよう要求したが聞き入れず、警官に向かって突進してきたため、警官の1人が男の腹部に発砲。男は倒れた後に立ち上がったが、床に倒れ、数分後に死亡した。警察本部は「規定に従った冷静な対応だった」と説明している。
フランス国籍のホームレスの男性は、ロワシー空港に住み着いていた。過去に犯罪歴も有罪判決を受けたことも拘留されたこともなく、テロ対策の諜報機関にも知られてなかった。ナイフを振り回している時にイスラム過激派のテロリストが叫ぶような言葉も発することはなく、捜査当局はテロの可能性は否定している。