
【ワシントン山崎洋介】トランプ米政権は6日、デンマーク自治領グリーンランドの領有に向け、「米軍の活用も選択肢」だと表明した。これは同島へのロシアや中国の影響力拡大に対する安全保障上の懸念を背景とし、2019年の購入提案を再燃させる動きだ。だが、デンマークやグリーンランド自治政府、欧州主要国は強く反発している。
ホワイトハウスのレビット報道官は同日、声明で「トランプ大統領はグリーンランド取得を国家安全保障の最優先事項と公言してきた」と強調。政権は幅広い選択肢を検討しており、「当然ながら米軍の活用も含まれる」と説明した。ロイター通信によると、選択肢にはデンマークからの直接購入やグリーンランドとの自由連合協定の締結があり、2029年1月までの任期中に実現を目指すという。トランプ氏は4日、「国家安全保障の観点から米国にはグリーンランドが必要だ」と主張。アトランティック誌のインタビューで、同島がロシアと中国の艦船に取り囲まれているとして警戒感を示した。
一方、デンマークのフレデリクセン首相は、米国が北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対する武力行使に踏み切れば「同盟の終わりを意味する」と強く反発。グリーンランドのニールセン首相は「併合の幻想は捨てるべきだ」と強調し、協議には応じる姿勢を示した。英独仏首脳も共同声明で、同島の将来はデンマークとグリーンランドが決める、と訴えた。






